姉が高校3年生、受験も控えている夏頃に、唐突に両親に告げました。
「先生に呼び出された、お父さんもお母さんも〇日後に正装で学校に来てって」
正直、おてんばではあったけど先生に呼び出されるほど姉が悪いことをするなんて、弟の僕も想像ができませんでした。
喫煙か?飲酒か?暴力化? いやいや姉に限ってそんなことは。。。
「あんたは全く!受験も目の前なのに何してる!?」
いつものようにすごい剣幕で怒鳴る母
「・・・」
いつものようにだんまりの父。
相変わらず二人とも、平常運転でした。
それでも、何故か姉は自分のしたことを親に伝える事はありませんでした。
(その時は親が怖くて何も気になりませんでしたが。。。)
そして呼び出しの当日。
いつも作業着姿オヤジの珍しい背広姿に全く嬉しそうじゃない母のよそ行きの格好。
何とも重苦しい空気を切り裂いた姉の一言
「おうちの横に迎えが来てくれてるって」
それを聞いた母親は、
「悪いことしたのに迎えきてもらうなんて〇×△□!!!」
親父は相変わらずの無言。
不穏な空気の中、両親を待っていたのは舎町には似つかわしくない、スーツ姿のタクシー運転手。
両親がきょとんとした顔をしているところに、
「嘘ついてごめんなさい、 今日は学校への呼び出しじゃなくて 結婚記念日の食事にでも行ってきてください。」
「「・・・?」」
両親とも、少しの間の硬直があった。
影から見てる僕と兄も、少しの間固まった。
状況を理解するのに、数秒かかった二人をぐいぐいとタクシーに押し込んでいく姉。
小粋なタクシー運転手に連れて行かれて、事前に予約していたレストランで優雅な時間を過ごしたそうです。
結局のところ、僕が何かしてあげたわけではありませんが、
「うちの家族を手本に家族計画立てたいな」
とか考えている中学生時代を思い出しました。
あれから10年が経過して、僕ももう30手前。
今も素敵な奥様を随時募集しております。

