私と兄は、小学生の頃に他愛もないケンカをしてからほとんど会話をせずに生活してきました。
お互い頑固だったせいか、相手が謝るまで自分から話そうとせず、それが続いてずるずると過ごしてきたという感じです。
しかし、ケンカから15年たち、お互いが社会人になった頃、兄が突然私に誕生日プレゼントをくれました。
人生で一度もプレゼントなんて贈ってくれなかった兄が、ケンカをして何もしゃべらない私に、わざわざ好物のケーキを買ってきて、さりげなく冷蔵庫に入れておいてくれたんです。
ケーキの存在は母が教えてくれて、私はそれが兄からのプレゼントだと知りました。
結局その時は何もしゃべらず、今もしゃべらないままなのですが、兄のさりげない心遣いに私はちょっとだけ感動してしまい、心の奥が温かくなりました。
現在の私たちは、相手のことを許してはいても、恥ずかしくて仲直りしきれないような感じです。
こうして言葉を交わさずにお互いに感謝の気持ちを送ることが、私たち兄弟にとっては自然なことなのかもしれません。

