それぞれの道をゆく友へ。スケッチブックに描いた世界でひとつの絵本。

女友達へのプレゼント

もう10年近く前のこと。
大学時代、毎日のように遊んだ友達。

それぞれの道へ進む友へ思い出に残る贈り物をしたいと思いました。
そこで、イラストを描くのが好きだった私は、彼女と出会ってからこれまでの時間を一冊の絵本にしてプレゼントすることにしました。
といっても大した技術はないし専門的な絵本作りの知識もないし、お金もない。
でも時間だけはある!ということで用意したのはいつもよりちょっと高価なスケッチブック。
それにいつも使っている色鉛筆を使うことにしました。

出会ってからこれまでの話をそのまま描くのは照れ臭かったので、猫とおじさんというキャラクターを作り、よく行った喫茶店や公園、一緒に出掛けた思い出深い場所を舞台に、それから2人で過ごした間に出会った個性的な人たちを登場させてオリジナルストーリーを作りました。

絵本作りに没頭して約2週間。

無事に完成した絵本を「家で読んで」と言って友達に渡しました。
その日の夜、彼女からとても嬉しかった、社会人になったらお互いひとりで頑張らなきゃね、と泣きながら電話がありました。
私もつられて泣いてしまって最後は二人で泣き笑いでした。

今は遠くにいるのでたまにメールのやりとりくらいであまり会えなくなってしまった友達。

でも時々、一生懸命描いたあの一冊の絵本と彼女と過ごしたたくさんの時間を思い出して、しみじみと切ない気持ちになります。