それは、私が中国に留学していた時のことです。
その日は、私の誕生日でした。
私は、いつもと変わらず、教室で中国語の授業を受けていました。
3時間目が終わりまじかのとき、一人の男の人が薔薇の花束を持って教室に現れました。
みんな何だろうと思っていると、先生が私の名前を呼び、花束を受け取るように言いました。
何がなんだかわかりませんでした。
その時、花束をもってきた人が「お誕生日おめでとう」と言いました。
その人は、花屋さんで、この時間に花束を持っていくように言われたそうです。
そこで、初めて私のお誕生日プレゼントだということがわかり、クラスメイトが誕生日の歌を歌ってくれました。
私は、びっくりするやら、恥ずかしいやらで、何がなんだかわかりませんでしたが、みんなの祝福を受け、大変嬉しく思っていました。
休憩時間になると、クラスメイト達が「誰から?」と聞いてきますが、誰から送られたのかわかりませんでした。
しかしながら、私にはつきあっていた彼がいたので、きっと彼がサプライズでプレゼントしてくれたのだろうと思ってました。
すると、誰かが、「薔薇の花が9本 どうして9本なんだろう」と言い始めました。
確かに、不思議でした。
すると、あるクラスメイトが「9本の薔薇の合言葉はいつまでもという意味だよ」と教えてくれました。
授業が終わり、彼にすぐに確認すると、彼ではないことがわかりました。
彼じゃないとすると誰だろう、他に私の誕生日を知っている人がいたかな?とだんだん怖くなってきました。
次の日、クラスメイトから、「彼からだった?」と聞かれ、「彼じゃなかった」と答えると、「じゃあ、誰?」と言われ、答えることができませんでした。
困っていると、一人のクラスメイトが、笑いながら、「私よ」と申し出ました。
「いつまでも、あなたとお友達でいたかったら薔薇を9本送ったのよ」とハグされながら言われました。
それまで、彼女とは特に親しい関係ではなかったので、びっくりしましたが、私の誕生日を覚えていてくれたことに大変嬉しく思いました。
それ以降、彼女とはご飯と食べたり、遊びに行ったり、いろいろ話したり、本当に良い関係が築けたと思います。
日本に帰国後は、一度も会うことはありませんでしたが、誕生日が来るたびに、彼女のことを思い出します。

