それは数年前、家事と仕事と両方のトラブルで疲れ果て、過労から病気になってしまった頃のことです。
寝込んでいた私のもとに、海外から小さな小包が届きました。
オーストラリアに住む姪っ子がチョコレートを送ってきたのです。
姪っ子は当時7才。母親は日本人だというものの、日常生活のほとんどを英語で暮らしているため英語に比べて日本語は苦手でした。そんな彼女が、苦手な日本語で書いた手紙を添えて、チョコレートをプレゼントしてくれたのです。
手紙にはたどたどしい字で
「げんきになる まほうのチョコレートです。オーストラリアにしか うっていません。とくべつに 日本におくるので これをたべて げんきをだしてください」
と書いてありました。
包みを開いて私は笑いました。
「オーストラリアにしか売っていないまほうのチョコレート」
は近所のスーパーでも買えるキャドバリーだったからです。
キャドバリーは姪っ子自身が大好きなチョコでした。
彼女は疲れている私のために自分の一番好きなチョコを送ってくれたのです。
一口食べてみると、やさしい味がしました。
それは本当に世界一おいしいチョコレートでした。
チョコの魔法のおかげか、私の病気はじきに治り、元気になることができました。

