満天の光るプレゼント

彼女へのプレゼント

高校三年生のときのお話なのですが、当時付き合っていた彼氏との思い出です。
私の誕生日に、彼が私をデートに誘ってくれました。

夕食に、まず予約したちいさなレストランでささやかなコース料理を二人で味わいました。
まず、まだ学生だった私は、コース料理など頂いたことはなく、この時点でびっくりし、非常に感動しておりました。
そしてその食事の最中、不器用ながらにも、「プレゼント、こんなので我慢してね」などと照れながら彼は私に、手のひらに乗るほどのくまの人形を渡してくれました。

それだけでも私には十分素敵なプレゼントだったのですが、よくよく見ると、くまの腕にキラリと光るものが……!
それはなんと、ルビーの色をした指輪でした。
当時彼はバイトをはじめて二ヶ月くらいだったのですが、その汗水垂らして貯めたらお金で、私のために指輪を買ってくれたのです。

私は思わず涙がこぼれてしまいそうになりました。
そしてたくさん食べた後、食べ過ぎて太るぞ、などと私に意地悪なことをいう彼は、私に運動しろ、などと言って、長い長い坂道を歩くよう引っ張っていこうとするのです。
お腹いっぱいなのに一体何なんだと思いながらも、いやいや彼についていくと、そこにはなんと、…夜空に広がる宝石のような満点の星空と、ビルの夜景があったのです。
感動して彼に聞くと、彼は以前まで野球部で、そのときランニングでよくその長い長い坂道を走らされ、そのときにこの綺麗な夜景を見つけたのだそうです。

他に、人もいない、ひっそりとした場所で、まるで二人だけの秘密の場所のようだと、わたしは少しドキドキしてトキメイてしまいました。

これが、私のささやかだけれど素敵な、思い出に残るプレゼントです。